環境への影響

リユーザブル内視鏡を使用した場合と、シングルユース内視鏡を使用した場合の、環境への影響を比較調査しました。

内視鏡の使用による環境への影響

「リユーザブルな内視鏡を使用するほうが環境に良いのではないか」という疑問をよく耳にします。
南デンマーク大学の著名な環境学者たちが、シングルユース気管支鏡とリユーザブル気管支鏡の洗浄プロセスが環境に与える影響の比較調査を行いました2-5

 

リユーザブル内視鏡の再処理

1本のリユーザブル内視鏡の再処理に使用される洗剤の量は、多くの人にとって驚くべきものです。写真では、1本のリユーザブル内視鏡を洗浄するために必要となる実際の資材の量を示しています1

複雑性がコストを発生させる

最近、米国疾病予防管理センター(CDC)は、リユーザブル内視鏡の再処理について、より広範囲に定めた新しい指針を発表しました2 。CDCだけではありません。交差感染のリスクを最小限に抑え、患者さんの安全性を高めるために、ますます多くの国家機関や地方機関が厳格な(より厳しい)指針を導入しています3-5。  

これらの指針は、個人用保護具と洗剤の広範な使用を要求しており、再処理コストが増加するだけでなく、環境への負荷も高くなっています。この傾向から、環境への影響に関して、リユーザブル気管支鏡とシングルユース気管支鏡との間に大きな違いはないと、自信を持って言えます。むしろ、シングルユース気管支鏡を選択する方が影響が少ない場合があります。 

「洗浄剤と個人用保護具の使用により、リユーザブル気管支鏡における物資とエネルギーの消費、CO2換算値、リソース消費量は、Ambu® aScope 4 ブロンコシングルユース気管支鏡と比較して、同等またはそれ以上となっています6。」 

 

リソースの価値

aScope 4 ブロンコで使用されている希少資源と、リユーザブル気管支鏡の再処理に使用されるリソースの価値4

使用される物資

aScope 4 ブロンコで使用されている物資と、リユーザブル気管支鏡の再処理に使用される物資の内包エネルギー4

CO2 排出

aScope 4 ブロンコと、リユーザブル気管支鏡の再処理に使用される物資のCO2排出量6

視点

希少資源、物資、CO2 排出量などの数値を理解することは難しい場合があります。数値は非常に高くも、非常に低くもなるからです。私たち全員がそれを理解し、日常に関連付けることで、いくつかの数値が把握できるようになります。

aScopeを1つ処分することは、家庭ごみ349 gを処分することに相当します7

シングルユーススコープ1本の廃棄

 

家庭ごみ 349g

CO2 排出量

毎日数千人の乗客が、米国で最も忙しい航路の1つであるニューヨーク・ロサンゼルス線の航空機を利用しています。
 


271本のaScope 4 ブロンコ*を合わせたCO2排出量は、LAからNYC **への片道の乗客1人分に相当します。

aScope 4 を使用した271回の気管支鏡検査がCO2に関して及ぼす影響は、LAからNYCへの飛行する乗客1人分と同じであると言えます。

* 生産と廃棄の両方
** Simaproバージョン8.4.1.4によれば、1人が1 kmを飛行することは、0.11 kgのCO2排出量に相当します。

研究を読む

2018年11月、American Journal of Environmental Protectionは、その研究成果として「Comparative Study on Environmental Impacts of Reusable and Single-Use Bronchoscopes」を発表しました。

研究はここからお読みになれます。 

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参照

  1. Ofstead CL, Quick MR, Eiland JE, Adams SJ. A Glimpse At The True Cost Of Reprocessing Endoscopes: Results Of A Pilot Project. www.bostonscientific.com [Internet]. 2017; Available from: https://www.bostonscientific.com/content/dam/bostonscientific/uro-wh/portfolio-group/LithoVue/pdfs/Sterilization-Resource-Handout.pdf

  2. Center for Disease Control and Prevention. Essential Elements of a Reprocessing Program for Flexible Endoscopes – Recommendations of the Healthcare Infection Control Practices Advisory Committee. 2016;1–12.

  3. AAMI. American National Standard - Flexible and semi-rigid endoscope processing in health care facilities. 2015; Available from: https://my.aami.org/aamiresources/previewfiles/ST91_1504_preview.pdf

  4. SGNA. SGNA Standards: standards of infection control in reprocessing of flexible gastrointestinal endoscopes. Gastroenterol Nurs [Internet]. 2012;33(1):70–80. Available from: https://www.sgna.org/Portals/0/Education/PDF/Standards-Guidelines/sgna_stand_of_infection_control_0812_FINAL.pdf

  5. AORN. Guidelines and Tools for the Sterile Processing Team. 2018.

  6. Sørensen B. L. and Grüttner H. Comparative Study on Environmental Impacts of Reusable and Single-Use Bronchoscopes. AJEP, 2018; 7(4) 55-62. Available from http://www.sciencepublishinggroup.com/journal/paperinfo?journalid=163&doi=10.11648/j.ajep.20180704.11

  7. Nielsen, Thyge M. et al. 2016; Affalds-sortering på Gentofte Hospital.

 

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